海運会社コングスベル社:規制順守の課題に挑む

2020年8月

省エネルギーの目標を達成する必要性が海運業界で強く求められています。海運事業を展開するコングスベル社は、富士通のHXDアプローチを採用することによって、AI技術を活用したソリューションを導入しました。

2020年、国際海事機関(IMO)による高硫黄燃料の規制を受け、海運事業を展開するコングスベル社はよりクリーンな燃料への転換を図るため、省エネルギーかつ最短航行ルートを示すソリューションの開発に迫られました。

そこで同社は富士通との共創チームを立ち上げ、Human Centric Experience Design(HXD)の手法を用いてわずか2日のうちにプロジェクトの目指す方向性を定義。目標の範囲とその達成方法を策定しました。

ソリューションの要件としては、まず、自社の設定した持続可能性目標を達成するためにベストなものであること。そして船員や従業員が満足する使い勝手を備えていること。さらに現状に変更がある場合でも船舶所有者・事業者の大きな支出や、船舶の改造につながらないようにする、ということでした。


省エネルギーかつ最短航行ルートを示す、AIを活用した新しいソリューション


初日のセッションは、燃料と航路の最適化の課題にあてられました。2日目は船内データセンターと衛星通信の必要性について。これらは船長や船主の判断を支援するダッシュボードに不可欠です。

半年の内に導入されたこのソリューションはAIにより最適航路を示すWebサービスで、硫黄低減規制に準拠しつつ地球温暖化ガスの排出を減らします。AIは船長の指示する航路や船舶の航行実績を学習し、それを気象や海洋のデータと照らし合わせて燃料消費を最適化するルートを割り出します。

「コングスベル社は富士通のHXDのスピード感に驚いていました」と富士通の共創プログラムを統括するジョー・ボックスは話します。「ステークホルダーと富士通の社員がともにソリューションのアイデアを出し、スピーディに物事を進めていくということに関心していました」。