Image: Matthew Stylianou

Hotels.com:顧客エクスペリエンス向上のためのビッグデータ活用

2015年11月

オンライン予約ポータルHotels.comのCTO、ティエリー・ベドスは、インタビューの中で、ビッグデータを活用して、市場をリードする顧客エクスペリエンスをどのように実現できるかについて述べています。

もし、新しいデジタル時代において、顧客の期待に応え、時に期待を超えたいと考えるのであれば、組織全体に渡る日々の活動として、ビッグデータを活用していかなければなりません。これが、Expediaが保有するグローバル旅行予約サイトであるHotels.comのCTOのティエリー・ベドスの見解です。

ここ数年間に、サービスとそのサービスが提供されるスピードの両方において、顧客の期待は急激に上昇しています。顧客は、瞬時の対応を望んでおり、もし提供できなければ、ワンクリックで競合企業のサービスに移ってしまいます。Hotels.comでは、ビッグデータへの投資を進めることが最重要事項となっています。実際のところ、顧客エクスペリエンスの向上が目的で、ビッグデータの世界に入ったと言っても良いと思います。

データ取得と分析がうまくいけば、全ての顧客に対して要望に沿った旅行を提案することができます。これまでと比較して、活用できるデータ量は増えていますが、データ収集自体は新しいものではありません。新しいことは、データの分析とその活用であり、顧客をより良く理解することによって、Hotels.comは、より適した価値を提供できるようになりました。複数デバイスの使用が増えているというのも傾向の一つです。モバイルユーザーの30%以上は、あるデバイスから手続きを始め、別のデバイスで予約を完了します。ビッグデータをうまく使って、我々の技術チームはこれら複数セッションをつなぎ合わせることにより、デバイス間で共通のエクスペリエンスを作り、最終的に顧客の旅行予約を競合会社ではなく、Hotels.com内で完了できるようになりました。

“ビッグデータは日常運用に組み込まれることで、全ての業務に貢献しています。”

ビッグデータは全てのケースに利用できるわけではなく、作業ごとに適切なツールを使用する必要があります。例えば、少ないデータを対象に作業する場合は、従来の技術が最適であったりします。もし、ビッグデータが最適な選択であったとしても、課題もあります。一つは、ビッグデータのメリットを、まだ使っていない事業部門に教えることは、大変難しいことです。関係する技術チームと開発チームは考え方から改める必要があります。開発チームはビッグデータ・システムが従来システムとは大きく異なる方法で設計されていることを理解する必要があります。

これまでは、適切なビッグデータの技術者を見つけることは難しかったですが、業界は成熟しつつあり、適切な技術をより広範囲で探すことができるようになりました。Hotels.comでは、一つの部門のみがビッグデータを保有しているわけではなく、技術チーム、データサイエンス部門、ビジネスアナリストの全てが関係しています。そして、ますます多くの事業部門がHotels.comの日常業務の中で、ビッグデータを使って仕事をするようになっています。

これまで、ビッグデータはユーザー評価やセット販売の新機能を通じて、消費者とHotels.comの両方に利益をもたらしてきましたが、まだ発展途上であり未完成です。今後はパーソナライズ化が中心となります。これを達成するために、ビッグデータが会社全体の通常業務に組み込まれると考えています。日常運用に組み込まれることによって、全ての業務に役立てることができます。